産地プロデュース

産地開拓リーダー
鈴木 愛理Airi Suzuki
市場に産地に走り回ってます!
好きが転じて転職!
前職は今とは全く違う業界、政府系の金融機関で勤務していました。
もちろん、「食」は好きで、まだ見ぬ“美味しい”に出会う瞬間を求めて、当時は外食や旅行に時間とお金をかけていました。知識を超え、感性に響く味わいに出会うと痺れるものがあります。特に好きなものは実際にその土地で味わいたい!と色々な場所に足を運びました。
赤貝のために閖上、北寄貝の時期は苫小牧、久礼、洲本メジカの新子、伊根でブリしゃぶ、今では担当商品である高徳りんごの産地を訪れたことも。
しかし、最上級のものは地場ではなく、すでに商流に乗っている!そんなことを思うようになり、その先の「市場」へ関心が高まりました。また、ひとつの食材にしても複数産地が集まる市場の品揃え機能は美味しいを深堀りするには魅力的でした。
食文化との直接的な出会いはサイトで青森県産フジツボを購入したことです。食べたかったニッチな食材が凄い迫力のコンテンツで紹介されている『うまいもんドットコム』に魅了されました。
ユーザーとして楽しんでいるうちに、市場の買参があること、独自の仕入れネットワーク持つことから食文化に入りこみたい、と思い転職を決意。当時の上司は半分あきれながら応援してくれました。もちろん「食を通して人を豊かにする」というミッションには共感していましたが、まず「仲間に入りたい!」という気持ちが先行していました。

魅力を引き出し、商品価値を消費価値へ押し上げる
現在は商品企画として、主に青果の《仕入れ、商品コンテンツ作成、販売》を担当しています。生産者、出荷組合、JA、地域経済連など各産地との商談、市場の卸業者との仕入れ交渉。商品の企画作り、コンテンツ作成、販促計画策定、メールマガジン配信を行います。
市場買い付けの場合、良いものをお客様へ届けることはもちろん、相場の波をとらえながら、生鮮品を滞留させない=市場機能を担うことも重要。とにかくスピード感が求められます。朝仕入れたものを昼にはお客様へ案内し、夕方には出荷するようなことも日常茶飯事です。
全国の産地へ足を運ぶなかで、本来の魅力・価値が消費者まできちんと伝わっていない食材が多々ある、と感じています。単純に流通の仕組みのなかで魅力が見えにくくなっているものもあります。かといって生産者自身で店舗を構え発信、産地直送が増えた近年では、よく言えば多様化、悪く言えば玉石混合…消費者にとっては選択肢が増え、生産者にとっては競合が増えたように思えます。食材の商品価値を(本業で忙しいなかでも)生産者が効果的にアピールし続けられなければ「埋もれる」=売れない。実際そんなシーンを多々みてきました。
だからこそ、魅力を引き出し、商品価値を消費価値へ押し上げること、美味しいにこだわる産地や生産者と食への感度が高い自社の会員様70万人を繋げることが自分のミッションだととらえています。
価値に見合った価格で販売し、産地へ還元できれば、応援、次作への投資になります。まわりまわれば美味しい食べ物が日本に増える!そんなことを考えています。
「売る力」の大切さ痛感
自分の手が加わることで“価値が引き上がる”ことはやりがいであり、責任重大です。
企画~販売にあたって、その道何十年の生産者と話ができるよう、正しく価値を伝えられるよう、自分の軸や経験値を磨かなくてはなりません。最近は外食より、食材そのものに向き合う時間が増えました。
今年(2021年)は価値ある食材が行き場に困るシーン、相談も多く、フードロス削減という面でも「売る力」の大切さを痛感しました。
実績としてアスパラガスを一晩で500セット販売、半年で8.5tのブランド米行き先を見つけました。
やはり産地は「売る力」を私たちに期待していることを強く実感しました。
その期待に応えられるよう、売るための「仕入れ力」、「企画力」、「コンテンツ力」、「訴求力」を日々勉強しています。
そして、売れ続ける商品にするため、お客様からのマイナス評価は真摯に産地へ伝え一緒に改善を目指します。
今後も誠実に「美味しい」を極める生産者・産地さんと一緒に歩んでいきたいです。

ある1日のスケジュール
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9:00
- 市場をまわり情報収集
- はしりや旬の青果を実際に自分用に買って勉強もします。先日は松茸と鱧を買って実家と友人に贈りました。
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9:45
- 出社
- メール・スケジュール確認
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10:00
- 前日のメルマガ結果検証、売上振り返り
- 大ロットで販売する商品は日々進捗も管理します。
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10:30
- 朝礼
- Webマーケティングチームから全体の売上やお客様の動向が共有されます。今、求められている商品を再認識し企画の優先順位付けに活かします。
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11:00
- 産地会議
- この日は熊本県の経済連さんといちごの販売について企画会議。一緒の目的を見据え取り組むようにしています。
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12:00
- 産地会議➁
- 午前中は商談が多いです。販売~出荷までの流れについて物流チームも同席し共通認識をすり合わせます。
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13:00
- 商品企画
- 規格や価格、出荷時の温度帯など、お客様の手元へ届く瞬間までイメージしながら設計します。
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14:00
- 商品コンテンツ作成
- 「美味しい」を立体的に伝えられるように表現や背景知識を大事にしています。
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15:00
- 遅めのお昼
- みんなのお昼ラッシュが終わってパントリーをひとり占領できるタイミングでゆっくりMJ、農業新聞片手に昼食です。
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16:00
- 翌日の入荷状況がわかる時間
- 青果物が相手なので生育や天候、予想だにしないハプニングもあり、正直毎日がイレギュラー。数量や期間の調整でバタバタしている時間です。明日大量に入荷してくる!売ってほしい!みたいな市場の話もだいたいこの時間です。
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18:00
- メルマガ着手
- チェック締切時間まであと1時間!どうしてもこの時間からの着手になるので45分くらいでまとめる!みたいな力がつきつつあります。間に合わない日もあります、ごめんなさい。
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21:00
- 帰宅
- 集中したいコンテンツがるときは人がいないオフィスでやって帰ります。

鈴木はこんな人!
見た目の印象よりもずっと気が強く、強い自我を持つ女性です。食べることへの執着は半端なく、よく食べるし、よく飲みます。修羅場をたくさん経験すれば良い仕事が出来るようになるでしょう。鍛え甲斐のある若手です。